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君に熱視線゚
第45章 恋の片道切符

この数時間。何度となくそんな表情を浮かべる晴樹。苗はそんな晴樹が少し、心配になってきていた‥


「兄さん‥もう疲れた?」

「‥なんで?」


悲し気に微笑む表情がどうしても疲れを訴えてるように思えてしまい、苗は晴樹にそう尋ねる。



「ぅん‥無理矢理連れてきて貰ったから‥‥兄さん疲れちゃったかなって‥」


「───‥」


すっかり暗くなった街中を二人で歩きながら申し訳なさそうに話かける苗を晴樹は見つめ返した


疲れた顔なんかしてたのか俺は?‥

自分ではわからない‥


疲れたなんて意識はまったくなかった

ただ‥


もうこれが最後なんだと思う度に息苦しさを覚え胸が詰まる‥

そんな気持ちを抑える度に‥‥

───‥!っ

‥あぁ

‥そうか‥


抑えきれてなかったってことか‥‥‥


なんだ‥


「‥ふ‥」


晴樹は自問自答を繰り返すとふと、自分の未熟さに笑いが溢れた

気持ちを抑えきれないからこそポーカーフェイスでいられない‥

誤魔化しきれない思いは素直に表に出てしまう‥


そんな自分の未熟さを認めた途端、何かが振っ切れたように晴樹は笑みを浮かべた

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