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君に熱視線゚
第45章 恋の片道切符
「だって‥‥
キスする時に笑われるなんて乙女として一大事だょ‥//」
「‥乙女?
なんだよそれ‥?」
‥キスする時にって‥‥
苗の言葉を晴樹は頭で繰り返す。
ミラーを覗き夢中で変な表情を練習する苗を横目に、晴樹の頭の中にはいくつもの疑問符が浮かび上がる
キスする時に笑われる?
一大事‥って‥??
───え!?‥‥‥///
晴樹は車を急に止めミラーを覗く苗を見つめた。
「なえ‥‥//」
「ん?」
唇を突き出したまま振り返り苗は返事する
「‥‥」
‥その顔は冗談抜きで笑える
そうツッコミたいが今はそれどころじゃない。
微かに期待が膨らみ胸の高鳴りに押され息が荒ぐ…
「なえ…
もしかして‥//
さっきのは嫌じゃなかった…ってことか?」
「‥‥‥‥//‥」
「‥‥苗?」
唇を尖らせ次第に赤くなる。
そんな苗を見て晴樹は小さなため息を洩らした
‥なんだ…
嫌だったわけじゃ…
‥//
今まで見たことのない苗の表情‥
女の子らしい格好で、自分を前にして普通に照れる姿。
もしかして少しは意識してくれてるんじゃ!?//