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君に熱視線゚
第46章 恋の片道切符二枚組
「…お…なじ…?」
‥同じ?兄さんの気持ちと?
ん?
晴樹に言われ、抱きしめられたまま苗は難しい表情を浮かべた。
眉を潜め苗は考え込む…
晴樹はそんな苗を解放すると顔をぐっと覗き込んだ。
「苗…
そんなに悩むことじゃない…」
晴樹はそう言って苗の柔らかな頬を両手で挟んだ…
見つめる瞳は潤みを増し、品のある唇は優しく笑みを浮かべ軽く開く…
「苗…
…好きだ……」
「──……」
晴樹は整った顔を少し傾けると甘い声で囁いていた…
「なえっ…」
もう、抑えきれなかった──
言葉と同時に熱い息がかかる。吸い込まれるように重ねられた唇。晴樹は今までの想いを吐ききるように甘く溶けるキスを苗に降り注いだ…
「好きだっ……
渡せない…っ…誰にも…っ」
重ねた唇を交差させる度に想いが溢れ身体が熱を持つ。
やっと口にできた想い。
伝わったかどうかを確かめる余裕も無く、晴樹はため息を吐きながら苗の唇を貪る。
「ぅ……ッ…にい//…」
‥//…すき!?
スキって………
「なえッ…」
「あぅ…兄さんまっ…」
少しずつ激しくなる晴樹のキスに苗は呼吸も思考も追いつかない。