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君に熱視線゚
第46章 恋の片道切符二枚組
「っ…す…き…」
──…!…//
「…苗っ…」
呼吸の合間に聞こえてくる、小さく囁く苗の言葉。晴樹は心が痺れ吐息を震わせる…
高級車のゆとりある車内を疎ましく思いながら、晴樹は苗を絡み合うようにしっかりと抱き寄せた。
晴樹の行為に苗はぎゅっとしがみ返して応えてくれる…
交差する大人のキスに必死についてくる苗に晴樹は身体が熱くて堪らなかった。
小さな唇を食み、泣いたせいで熱を持つ口内に優しく舌を這わす…
キスの不慣れな苗の舌先がツツくように晴樹の舌をせがんでくる。
「──…ッ…なえ…」
「んっ……//…」
…なえ…っ
晴樹は苗の舌先に応え舌を絡める…
気持ちを伝えるように…
熱い想いを通わせ合うように…苗のおぼつかない舌を掬い絡めとる…
車内に響くキスの音色。
ハミングのように奏でられる吐息…
何重奏にも重なる二人の呼吸…
互いの想いが込もった初めての…キス…。
「苗…」
「……//…」
唇を離し見つめる晴樹の瞳に苗が映る。息を乱し互いの熱で赤く濡れた唇をぽかんと開けた可愛い苗…