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君に熱視線゚
第46章 恋の片道切符二枚組
初めて恋を知った少女の揺らめく色香に晴樹の男が反応する…
色づいた白い首筋に晴樹はそっと唇を這わせ、濡れた舌で熱を計るとピクリと苗の肌に緊張が走った。
「ぁッッ…//…うっ…」
慌てる苗の手に力が入る。
‥我慢できない…
でもまだ早い…。
苗の反応を見ながら晴樹は葛藤を繰り返す。
「苗ッ…//」
晴樹は苗をぎゅっと抱きしめた。
‥せっかく想いが通じたのに…っ
明日には苗と離れ離れ…
どっかが上手く噛み合わないっ──
運命の歯車の悪戯に晴樹は苛立ちを覚えていた。
上手く行かなきゃ好都合だったはずの渡米も、苗とこうなってしまった今は…
ただの厄介事でしかない
泣き出す程に、自分を好きだと言ってくれた苗…
晴樹はそんな苗に賭けてみた。
「なえ…//」
抱きしめた腕に力を込めては緩める…
ちょっと言い出しにくい…
でも、
それを越えなきゃ…//…
「兄さん…?」
呼び掛けたまま躊躇する晴樹に苗は催促した。
「苗…っ…」
「…なに?」
「…明日は…日本を発つから…」
「──…ぁ…
あぁ…そう、だよね…」
思い出したようにがっかりとした口調で苗は返す。