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君に熱視線゚
第46章 恋の片道切符二枚組
「ニューヨークかぁ…
遠いだね……」
「……そうだな…。」
晴樹の腕に抱きしめられながら苗はへへっと寂しく笑う。
遠いよ…
遠いうえに、行ったらそう簡単には戻って来れない…
だから…
「だから…なえ…」
晴樹は苗の耳元に唇を寄せる
熱い胸の疼き…
苗にしか抑えられないから…
「だから、
なえ…
朝まで一緒にいたい……」
「………」
「いたい…//」
「……っ」
「苗と二人で…
朝までいたいっ…//」
「…ぇ………//」
「ぇ?…じゃなくて
二人で一緒にいたい!…//」
‥そ……れは…//
兄さん………
朝まで一緒に…
その言葉がいったい何を意味するのか──
さすがの鈍感苗でもそのくらいのことは読める
「なえ…//…?」
返事をしない苗に晴樹は抱きしめたまま呼び掛ける。
「ぅ…
あ…あの…!…
明日はっ大ちゃんの試合に持ってくお弁当をっ…!!」
「──…
大ちゃん!?…っ」
いい案が浮かんだとばかりに巻くしたてる苗の言葉に晴樹は目を剥いて苗を睨む!
‥なんでコイツはこんな時に夏目を出すんだ!?…