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君に熱視線゚
第47章 。*゚。゚INニューヨーク゚。*゚。
玄関で立ち話をする理事をオカンは慌てて居間に通す。
「あぁ、ちょうど苗ちゃんのお母さんにもお話がありましてな…」
理事は迷わずお茶の誘いを承け居間に腰を下ろした途端、そう切り出していた。
◇◇◇
「……では今日、出た案件はまた明日にしましょう」
明日?…ふぅ‥またか…
毎回、引き延ばされる会議の内容。晴樹は重くなる気持ちを背負い、席を立つ
サポートについた周りのベテランの部下達に自分の意見を伝えることもままならない。村井は今朝から用があると会議を欠席している。
一人では何となく心細さが付きまとう。
日本の大企業が送り込んだ若社長。その力量を見極めようとする姿が回りの者達に垣間見える…
実力社会のアメリカでは結城の名前なんてなんの意味も持たない。
コネなんてクソ喰らえ
力だけで乗し上がる。だからこそアメリカンドリームなんて言葉があるのだから。
でも自分は…
アメリカンドリームなんて追い求めちゃいない…
求めてるのは常に…
あの、
無邪気な笑顔。
苗が傍に居ないと頑張れない…
「もう、寝てるか…」
時計を確認しながら日本時間を考える。