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君に熱視線゚
第48章 X'masの夜に…
「わっ…わかってるだよ!そんなことっ…//」
力む返事を返す苗。その手に握られた包丁は次第にさばきが荒くなる
それだけでかなり緊張した様子が伺えた。
「苗、メリー…」
「…っメ、メリクリっ!!」
「……」
甘いムードのXmas…
堪能しようにも極度の緊張感が苗を蝕む…
料理を囲みテーブルにつきメリクリを連発する苗。シャンパングラスを持つ手は力が入り震えている。
今にも割りそうな雰囲気が漂っていた
そんな苗を見て晴樹は切ないため息を漏らす。
苗の怯える姿を見て、少し可哀想な気がしてきていた…
でも、
今度だけは絶対に譲れない。
『好きなものは好き!
欲しいものは欲しい!!
それが言えねえ男は所詮、一番大事なものに逃げられるダセー男だ!』
苗の口から聞かされた満作論理。
晴樹はそれを思い出していた
向かい側の苗を晴樹は獲物を捕らえるように見据える…
…ひっ──!兄さんの目が変わったっ…
苗を見つめる瞳が揺らぐ…
…好きなものは好き。欲しいものは欲しい…だから俺はもう引かない。
晴樹は自分に勢いを着ける為にキューッとシャンパンを飲み干した