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君に熱視線゚
第48章 X'masの夜に…
───はずだった…
…なのに・・・
「一人やないかー…ぃ…」
晴樹はボソっと小さく呟く
「…すげー寂しい‥//」
晴樹はベッドで安らかに眠る苗に目をやった
最高にいいムードになるはずだったのに・・・
晴樹のベッドルームからは、向かいのビルの屋上のツリーがいい感じに見える…
深い夜の闇の中、輝きを放つツリーは今日の二人の初めての夜にふさわしい程の眩さを醸し出してくれていたのに…
苗はぐっすりと寝息をたてている
「前途多難…か…」
ギシッとベッドを軋ませ腰掛ける。苗の寝顔を眺めそう呟きながら乱れたシーツを整え、掛けてあげた。
静寂の中。外を走る車のクラクションが高層ビル街に響き渡る。
そんな喧騒でさえも今の晴樹は気にも止めて居なかった…
苗と二人きりの夜。
こんなに心が穏やかだったことがあるだろうか?
苗と一つに…
その願いは結局〃おあずけ〃になってしまったが、晴樹の心は幸せに満ちていた…
これからも、
ずっと…
ずっと苗とこうしていたい
今の二人が未来永劫であることこそが晴樹の本当の願いだから…
晴樹は幸せそうに眠る苗を優しく抱き締めた