この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
君に熱視線゚
第50章 番外編
「おーっすげえな! もう新婚初夜の準備万端じゃねえか!!」
「ばっ…デかい声でいうなっ!!」
真っ赤になる晴樹をニタニタと笑いながら眺める。
「お前、なに酒なんか呑んでんだよっ!?」
「えー…呑んでないだよぉ…」
どー見ても呑んでるだろうが!!ったく…
ぽやぁとした答えを返し口を尖らせて苗は抱きついてくる。
「だあって酔っ払った方が兄さんとの初夜、燃えるんだも──ん…うふっ」
「…お前は黙ってろ……」
「すまん…」
苗の代わりにくねくねしながら甘えたセリフを吐く貴志に晴樹は凄む。
「でも…今日はもちろん初夜だろ? だからお前仕事を延期したんじゃないのか?」
「別に初夜のためって訳じゃ…」
抱きついたままの苗に戸惑いながら晴樹は苗の顔を覗く。
何だか半分眠っているようだ…
“兄さん…好き…”
…苗
気持ちよさそうに自分の胸に抱かれる苗の表情に晴樹の胸が疼いた…
悟のことでちょっとムキになりすぎた。
仕事仕事で、日本に帰ってきても苗とゆっくり二人きりになることもなかったし…