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君に熱視線゚
第50章 番外編
だからそう…
たしかに今日は、貴志の言う通り。
初夜にもってこい!
の夜でもある。
心にもなかったことに気付かされ、密かに晴樹の気持ちが高鳴り出していた。
初夜っ…
なんかめちゃくちゃいやらしい響きに聞こえるだろ!
「もうそろそろ、二次会もお開きだぜ…んな緊張した顔すんなよ!」
「……痛っ!…」
貴志に背中を叩かれ気合いを入れられる。
緊張するなったって…
晴樹は顔を赤らめ戸惑いながら自分に抱きつく苗を見つめていた…
◇◇◇
「大丈夫か、苗…」
新居のマンションに辿り着きエレベーターの中で、自分に寄り掛かる。
晴樹はそんな苗の背中を優しく撫でていた。
晴樹が日本に居ない間に新居は田中家の倉庫代わりにもなっているらしく、次女、みのりのオムツやら何やらベビー用品がクローゼットに詰め込まれている。
まだ、一度も寝泊まりしたことのない我が家。
苗を大きなベッドに寝かせると晴樹は生活感のない部屋を眺めた。
白い空間。これからここに、苗と二人で色を付けていく…