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君に熱視線゚
第50章 番外編

「……!?」

耳をそばだてると立て続けに何かが倒れ廊下を引きずる音がする。晴樹は慌ててバスルームから飛び出した。

まさか──!?

開けっ放しの玄関がいきなり目に飛び込む。家の中を駆けた晴樹は空になった寝室を前にして唖然としていた。

誰かさんが蹴っ躓いた証拠に寝室の戸口に置いてあった晴樹のトランクケースが入り口を塞ぐように倒れている…


「苗ぇ──っ!」

大惨事だ…
新婚初夜に奥さんに逃げられるってありかよ!?

呆然と立ち尽くす。吠えた晴樹の耳に、

「ピピ──…お湯はり完了しました」

そんなデジタル音声が聞こえてきていた…

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