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君に熱視線゚
第50章 番外編
「別に──…泊まっても構わないけど俺だって結城さんと同じ男だよ」
「──……」
「どする?」
恐る恐る振り向いた苗に悟は頬杖付きながらニッコリと問い掛けていた。
腰掛けていたベットの隣を悟はぽんぽんと叩く。
まるで隣においでと言うように、悟は苗に満面の作り笑顔を向けた途端、今までに見せたことのない視線で苗を見つめた…
「はっ!──」
兄さんと同じ目だっ…
晴樹が苗におハレンチをしでかす時と同じ危険な香りがしてくる…
苗はその恐怖に思わずプチプチとビニールを潰す手を早めていた。
プチプチプチプチプチプチ
プチプチプチプチプチプチ──
「……苗…わかった…ほんの冗談だから手を止めなさい…」
「──あっ!」
悟が言うのと同時に苗の手からプチプチが乱暴に取り上げられた。
「…っ…どこに行ったかと思えばっ──」
目の前には先程脱出してきたはずの旦那様が仁王立ちで蹲る苗を見下ろしている──
後ろには三匹の密告者達を従えて、晴樹は怒りを露に苗にぶつけた。
「お前の脳ミソは何でデキテル!?あ!?旦那から逃げてしかも隣のっ──…一人暮らしの男の部屋に隠れるとは何事だ!?あ!?なんで俺が披露宴終わった早々こんな馬鹿げた思いしなきゃならん!?」
仕事で疲れてるってのにっ──
飛行機の長旅をしてまでなんでこんな思いをっ──
「…強烈にムカツクッ!!」
晴樹は手にしたプチプチを一気に捻り潰していた。