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君に熱視線゚
第51章 番外 後編
・
「苗──…」
「ん?」
「粉付いてる──」
「──…っ」
振り向いた苗の口の端を濡れた舌が撫でていた…
驚きで苗の目が見開く。
悟は頬杖を付いたままニッコリと笑っていた。
「どうだった…」
「……──どっ、どうとはいったい…」
悟に舐められた口の端がヒヤリと冷たくなる。
なんだか違う。
今までの悟の雰囲気とはガラリと変わった声。
苗はおどおどしながら目を反らす。
「結城さんとの初夜…うまくいった?…」
「──…っ」
悟は頬杖付いていた顔で苗に向けて赤い舌を見せるとニヤリと笑った…
…も、餅まんの味がっ──
味がしないだょっ…
苗は餅まんを見つめ冷や汗を吹き出す。
大好きな餅まんの味さえもわからない。苗はそのくらい今の悟に怯えていた。
“浮気するなよ──”
…し、しないよ兄さんっ!
苗っ、浮気なんかしてないだょっ!!…
ベットで抱き締めながら言った晴樹の言葉が苗の脳裏でエコーする。
一人で慌てる苗を楽しそうに眺めていると悟は光る苗の携帯電話に目をやった。
液晶画面に晴樹の名前が点滅している──
それを見ると悟は口端に小さく笑みを含んだ。
「苗──…」
「ん?」
「粉付いてる──」
「──…っ」
振り向いた苗の口の端を濡れた舌が撫でていた…
驚きで苗の目が見開く。
悟は頬杖を付いたままニッコリと笑っていた。
「どうだった…」
「……──どっ、どうとはいったい…」
悟に舐められた口の端がヒヤリと冷たくなる。
なんだか違う。
今までの悟の雰囲気とはガラリと変わった声。
苗はおどおどしながら目を反らす。
「結城さんとの初夜…うまくいった?…」
「──…っ」
悟は頬杖付いていた顔で苗に向けて赤い舌を見せるとニヤリと笑った…
…も、餅まんの味がっ──
味がしないだょっ…
苗は餅まんを見つめ冷や汗を吹き出す。
大好きな餅まんの味さえもわからない。苗はそのくらい今の悟に怯えていた。
“浮気するなよ──”
…し、しないよ兄さんっ!
苗っ、浮気なんかしてないだょっ!!…
ベットで抱き締めながら言った晴樹の言葉が苗の脳裏でエコーする。
一人で慌てる苗を楽しそうに眺めていると悟は光る苗の携帯電話に目をやった。
液晶画面に晴樹の名前が点滅している──
それを見ると悟は口端に小さく笑みを含んだ。