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君に熱視線゚
第51章 番外 後編
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晴樹からもらった社用のタクシーチケットのお陰で大量の買い出しも楽に出来る。
悟の親からも食費を預かっているため、田中家の家計はだいぶゆとりを持てるようになっていた。
二階から降りてきた三つ子達に買い物袋を一つずつ渡すと苗は段ボールに詰めたジャガイモを抱える。
悟は苗からそれをヒョイッと取り上げた。
「その袋も上に乗せていいよ」
「だいじょび?重いだよ?」
「余裕」
悟はそう言うとジャガイモの箱を片手で抱え、躊躇う苗から肉の入った袋を取り上げた。
「いつの間にか男になったわね…」
「うん…」
悟の後ろ姿を見つめる苗にオカンはタクシーのトランクから最後の荷物を取り出しながら言った。
“苗の傍に居たかったから──”
「……」
苗は立ちすくむ。オカンはそんな苗に買い込んだトイレットペーパーを半分持たせると苗を肘で小突いた。
「もう、悟“ちゃん”って呼ぶのはやめたほうがいいかもね!」
戸惑う苗にオカンはそう言い残して家に入った。
晴樹からもらった社用のタクシーチケットのお陰で大量の買い出しも楽に出来る。
悟の親からも食費を預かっているため、田中家の家計はだいぶゆとりを持てるようになっていた。
二階から降りてきた三つ子達に買い物袋を一つずつ渡すと苗は段ボールに詰めたジャガイモを抱える。
悟は苗からそれをヒョイッと取り上げた。
「その袋も上に乗せていいよ」
「だいじょび?重いだよ?」
「余裕」
悟はそう言うとジャガイモの箱を片手で抱え、躊躇う苗から肉の入った袋を取り上げた。
「いつの間にか男になったわね…」
「うん…」
悟の後ろ姿を見つめる苗にオカンはタクシーのトランクから最後の荷物を取り出しながら言った。
“苗の傍に居たかったから──”
「……」
苗は立ちすくむ。オカンはそんな苗に買い込んだトイレットペーパーを半分持たせると苗を肘で小突いた。
「もう、悟“ちゃん”って呼ぶのはやめたほうがいいかもね!」
戸惑う苗にオカンはそう言い残して家に入った。