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君に熱視線゚
第51章 番外 後編

──────



「はあ……」

切ない溜め息が聞こえてきていた──

NYのオフィス街。

窓から見える景色は高層ビルで埋め尽くされている。その一角にあるビルの24階。クライムカンパニー社所有のビルの一ヶ所を間借りして、晴樹達は新規事業の準備に取り掛かっていた。

「どうかしましたか?」

村井はデスクに腰掛けた溜め息の主の若社長に目を向けた。


「はやく苗とヤリたい…」


「ブッ──…」

口から噴き出したコーヒーを拭きながら村井は周りに目を配る。

「なんてことを口に出すんですか社長っ…──」


「どうせわかんねえよ日本語なんだからっ」

やけっぱちに晴樹は答える。

確認書類を持ってくる部下達に英語で声を掛けながら、晴樹は本心を日本語で呟いていた──

パーティ会場でのレセプションは予定どうりで問題ない。

しかし、取引先への挨拶が厄介だ。

先方のスケジュールもあり、中々数をこなして行くことが出来ない。会食をしながら行う為に、各社それぞれに時間を執られ思うように事が運んでいかなかった──


「一週間では終わらねえな…」

「終りませんね」

諦め口調のボヤキにはっきりと返した村井。晴樹はグッと喉を詰まらせていた。

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