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愛のムチ
第4章 一ヶ月の期限

キャプテン……和馬先輩には伝えたいことがたくさんある。
忙しいのにあたしたち女子部のためにいっぱい時間を割いてくれて、いつも的確なアドバイスをくれてとても感謝してる。
あたしがもっとしっかりしないといけないのに……先輩に甘えてばっかりいてごめんなさい。
もうすぐ1ヶ月経ってしまうから先輩から学んだことをちゃんと活かせるように頑張るつもり。
だけど……もうちょっと教えて欲しい。もうちょっと一緒にいたい。
いや、ちょっとじゃなくてもっと見て欲しい。
部活だけじゃなくてもっと和馬先輩に会いたい。
和馬先輩のことが好きだから。
あたしってばどんどん欲張りになってる。
はじめは先輩と一緒にいられるだけで嬉しかったはずなのに。
先輩とペアになれただけで幸せだったはずなのに。
今は先輩が……
「……先輩、だいすき……」
思わず零れ落ちた言葉。
言ってはいけないと思ってた。
口にしたら、きっと想いがどんどん溢れてしまうから……。
胸にしまっておけば先輩にも迷惑がかからない。
突然視界が暗くなって弾力のある暖かなものに顔が埋まる。
あたしの中にあった指はいつの間にか出て行っていて……
あたしは部員に抱きしめられていた。

