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愛のムチ
第1章 愛のムチ



 呆然とするあたしを他所に、


 「ぁ!イ……っくぅ…んんんっ!」
 「あたしも……はっぁあああ!」
 「きゃうぅ……ひっ……ん……」


 三人はそれぞれあっけなく果ててしまった。


 「じゃあ明日頑張れよ? 三人は帰っていい。亜美は……一人じゃ無理か。居残り、だな」


 「先輩ありがとうございました! 明日もよろしくおねがいします」

 
 何事もなかったかのように衣服を整えた他の部員たちが声を揃えて挨拶して帰っていく。


 胸にラケットを抱いたまま呆けていると、先輩がしゃがみこんで顔を覗き込んできた。


 「亜美?」


 「あ、はい!」

 
 名前を呼ばれてあわてて背筋を正す。


「亜美はこういうこと、しないの?」


 日焼けした端正な顔。

 少年のようなキラキラとした瞳と爽やかな笑顔でサラリとそんなことを聞かれて戸惑ってしまう。


 「し、しません」


 しないと言ったら嘘になるかも……だけどさっき皆がしてたほどのことは未経験だ。

 せいぜい胸を弄るのと、秘部を撫でるくらい。


 「そうだよなー、お前一番まじめに練習してるからな。……さっきの見て、コーフンしたか?」


 驚いたけど……身体の奥が疼くのを感じたあたしはコクリと素直に頷く。


 「亜美もイけよ。俺が手伝ってやるから」

  
 「へ?」


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