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女刑事 沢木麻衣子の性
第3章 刑事と被害者
翌朝。

戸倉署生活安全課で『連続レイプ事件』に関する緊急会議が行われていた。

「この事件を一刻も早く解決するようにと上から催促されたわ」

「上から?」

皆、一様に驚いた様子だった。

少なくとも、これは戸倉署管内の事件なのだ。

戸倉署の生活安全課が担当する事件に本庁から口を出してくる事自体あり得なかった。

「本庁ですか?」

「だ、誰が・・?」

「坂口管理官よ!捜査一課の・・」

「さ、坂口管理官?」 

またしても、皆が驚いていた。

捜査一課の坂口管理官といえば、まだ30代半ばの若さで数々の事件を指揮し、解決してきたやり手だった。

勿論、ここにいる全員が彼の事はよく知っている。

「坂口管理官から署長宛てに電話があったようよ」

「でも、何故・・?わざわざ坂口管理官が・・?」

「さあ、政治家か財界人から何らかの打診があったんでしょうね・・」

麻衣子は腕組みをして、特に関心もなさそうに答えた。

「でも、気にしなくていいわよ!何かあったら、私が坂口と話すから・・!」

麻衣子は本庁捜査一課の管理官相手に少しも物怖じした様子を見せなかった。

最も、麻衣子も階級は坂口と同じ警視だったし、歳上の麻衣子の方が先輩だったから、本庁の管理官といえども臆する必要はなかった。

「ただ、本庁から一刻も早く解決するようにと指示があったから、一応その事を皆に伝えて、今後の対策を立てたいと思う」

そう言った麻衣子のクールに冴えた美貌を皆が見詰めている。

ここにいる全員が昨日犯人から送られてきたメールを見ていた。

勿論、麻衣子が凌辱されている音声付きの動画も・・

ただ、高梨が動画に手を加えて麻衣子の剥き出しの女の部分にはモザイクを入れていた。

誰も知らなかったが、斎藤はその動画を皆が帰った後自分の机のパソコンで観たのだった。

何度も何度も・・

そして憧れの麻衣子が凌辱されるシーンを目撃しながら、思わず自慰行為に耽ったのだった。

憧れの麻衣子を凌辱した犯人への怒りよりも、好奇心と興奮の方が勝ったのだ。

「DNA鑑定の結果は・・?」

「はい、結果は出ましたが、犯罪者リストで一致した人物はいませんでした」

「そうか・・仕方ない。もう1回やってみるか?」

麻衣子はそう呟いて席を立ったのだった。



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