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弥輿(みこし)
第1章 偶然的運命の出会い
私、如月愛海(キサラギ マナミ)は、子供の頃に両親が離婚をし小さい時は母と二人暮らし、そんな母も私を養うのに精一杯だったのか、私が二十歳の時に倒れそのまま亡くなってしまった。
兄弟も居ない、父の方は消息不明、母の親戚はよく分からない、だって母は頑なに親戚に頼るのを拒否していたから。
そんな理由で私は二十歳から、大学卒業をし今の会社に勤めながらの独り暮らし、もう7年経つのだし慣れたよ、こうしてストレス解消もしているしね。
そんな事を思い出しながらも、ビールの次にマスターの言う通りカクテルでも頼もうと口を開き掛けた瞬間、外の扉が開く"チリーン"という音が鳴った。
「いらっしゃい、あら初めて見る顔ね?」
「この辺りを歩いていたら偶々、良いですか?」
「勿論、ご新規さん歓迎よぉ」
入って来たのは私と同じくらいか、少し年下くらいの男性。
170センチを超える身長かな?
中肉中背な感じで、ボーイッシュに髪を明るめに染め、顔立ちは切れ長のイケメン系、だけど鍛えている感じも受ける。
最初の話口調と共に嫌いなタイプじゃない、どちらかと言えば女性受けしそうな感じで私も話やすそう。
「此処良いですか?」
「あ、どうぞ」
その男性が私に断りを入れて座ったのは、私の1つ隣の席。
それなりに場は弁えてる、そんな感じも受ける、やっぱり飲むだけだったら好みのタイプに近いと思う。
「何にするの?」
「うーん………
チェリー・ブロッサム
ああ隣の彼女にも同じ物を」
「えっ私!?」
「隣に座ったお近づきの印に、飲み物が空ですからね」
「あ……
すみません、お言葉に甘えさせて頂きます」
わー! 手慣れている!!
このbarに来たのは初めてかも知れないけど、それなりに遊んでいる雰囲気、でも1夜の飲み相手としては嫌な感じじゃなく、今日は楽しく飲めそう、そうとも思ってしまうのはダメ??