この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Seven
第6章 グランジ

「おはよー」
「おはようございます! って、のんびり挨拶している場合じゃないですよ!」
「あー、そんなに大変なことになってんの?」
「大変どころか、大惨事です! みんなドタバタしてて……」
「そうなんだー」
「何を他人事みたいに!!」
「──俺、会社クビになったから」
「……え」
「だから、クビになったの。大変なときに申し訳ないけど、そういう訳だから出社できない」
「そんな……無責任な──」
「しょうがないんじゃない? 社長命令なんだから」
「でも……杉野さんには連絡入れるべきですよ! 上司ですし」
「だから、こうして西宮さんに連絡したんでしょ。スギさんに伝えといて」
「そんな!! 自分で直接言ってください!」
「……頼んだよ」

 一方的に電話を切られてしまった。雪さんの退社を今伝えたら、火に油を注ぐことになりそうだ。電話を終えた私に小林さんが詰め寄った。

「雪さん、何だって言ってました?」
「……それが──」

 雪さんと交わした内容を小林さんに伝えると、彼も頭を抱えだした。

「マジかー……。全部のタイミングが最悪だ……」
「でも、杉野さんに伝えないわけにはいかないですよね……」
「……ますます火山が大噴火しますよ。この話、聞かなかったことにしましょ。何も知らない、何も聞いてない、電話はなかった──そうするしか現状をマシにはできませんよ、ここまで来たら」

 【隠蔽(いんぺい)】という手段は使いたくない。だったら、時間を空けてでも真実を伝えるべきだ。「雪さんには困りましたね……」ため息を吐く小林さんに合わせるように私もため息を吐き出した。
/125ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ