この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Seven
第2章 ロマンチスト

 早いもので、入社してから一ヶ月が過ぎた。陣川さん以外の社員の方とも打ち解け、充実した毎日を送っている。──ただ、一点を除いては。

「西宮さーんっ!」

 グレーカラーのスーツを着た男性が部署の入り口に立ち、こちらに向かって手を振っている。見た目は爽やかな好青年。黙っていれば、それなりにモテるだろう。

 「げ、また来たよ……」隣の席の栗木(くりき)先輩が重い息を吐き出した。ショートヘアの似合う小顔なクール美人。仕事も育児も家庭のことも完璧にこなす、キャリアウーマンだ。

「また、ということは……」
「はい、本日二回目のご登場。さっき、西宮ちゃんがトイレに行ってるときに来たの。いないって伝えたんだけど……しつこい男」
「そうだったんですね……」

 そんな会話をしている内に、彼は部署内に入ってきていた。

「西宮さん、会いに来ました!」
「え?」
「ん? あー、もちろん仕事もしますよ」

 彼にとっての優先順位は仕事よりも私に会うことなのだろうか? いまいち、よく分からない。ニコニコ微笑んでいる彼は、青葉 晃(あおば ひかる)さん。各部署に置かれているコピー機等の販売元に勤務していて、時々点検などで顔を出す。

 「初めまして」の挨拶を交わしてから私を見かける度、こうやって彼は会いに来る。

「変わり者に好かれたね」
「もう、栗木先輩!」

 横から茶々を入れてくる栗木先輩。この状況を楽しんでいる。



/125ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ