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Seven
第3章 青春カムバック
「……胸、ですか」
「重要じゃん。女性だって、男のアレが小さかったら嫌でしょ?」
「……ま、まぁ」
「それと一緒。あんまり聞くとセクハラだって言われそうだから聞かないけど、西宮さんのは柔らかいと思ってるから」
「え!? いや、私そんなに──」
「大きさに関しては、うん……」
「なっ!? 失礼な!!」
「冗談だって! ごめん、ごめん!」全然謝る気が陣川さんから感じられない。楽しそうに笑っているし……。まったく、人の気持ちも知らないで!
私は胸がコンプレックスだ。とは言え、胸以外に自信があるわけじゃない。顔も身体も、自信なんて一つもない。その中でも異性からの注目を集めるのは、【胸】。一番目につきやすいから、こればかりは仕方ない。
けれど、気になる男性の口から「大きいほうが好み」と言われてしまった。漫画でよく見かける落ち込みを表す棒線の雨。今まさに私の背後にも描かれていることだろう。
「おいおい。そんなに落ち込むなよ。大きくなる方法、教えてやるから」
「え? 本当ですか!?」
「おう!」
「……あ、やっぱりいいです!!」
「何でだよ!」
「だって……」
医学的な根拠があるのかは分からないが、【異性に胸を揉まれると大きくなる】という噂を耳にしたことがある。こう言ったら失礼かもしれないが、陣川さんが言い出しそうな噂だ。