この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Seven
第3章 青春カムバック

「あ! ここです!」

 小林さんお目当てのお店に着くと、彼は一目散に店内へと入っていった。私と雪さんも彼に続くはずだったが、雪さんの携帯が着信を知らせた。

「悪い。俺、向こうにあるベンチにいるわ。小林は一人で楽しんでるから、西宮さんも気になるところ回っておいで」
「あ、はい」

 彼は私に笑顔で手を振ると、すぐ通話を始めた。その背中を見送る。届かないと分かっているけど、手を振った。別れ際みたいで切ない。「次、いつ会える?」「また会ってくれる?」遊び人の男性と付き合ったら、さよならをする時、毎回こんな気持ちになるのだろうか。

 こんなの耐えられない。今でさえ、喉の奥がグッと痛む。悲しさが目から出ないよう、下唇を噛み締め、堪えている。付き合ってもいないのに、この現状。私はやっぱり独占欲が強いみたい。好きな人には、私を一番に思っていてほしい。

「……少し、ブラブラしよう」

 彼の姿が目に入らない方向へ歩き出す。重い女──自分でも、そう思う。元カレにも言われたことがある。『お前、考え方が重い』だからなのかな。なかなか恋愛がうまくいかないのは。

 愛される可愛らしい女性になりたい。どうしたら、そんな女性になれるのだろう?

「ねぇ、お姉さん! ちょっと待ってよ。ねぇってば!」

 腕を掴まれるまで自分を呼んでいるとは気づかなかった。二人組の男性が私の両端に立っていた。お洒落な落ち着いた服装をしているが、どことなく雰囲気が若い。おそらく、年下だろう。

「な、なんですか!?」
「今、暇?」

 これって──ナンパというやつじゃないですか!?
/125ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ