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Seven
第6章 グランジ

 ジュディさんから雪さんの好みを聞き、さっそく女子力向上に取り掛かった。雪さんは女性らしい人がタイプらしい。普段、私はハンドタオルを携帯しているのだが、ジュディさんから「ハンドタオルはアウト!」とダメ出しされ、リボンや花柄のデザインが施された淡い色合いの薄いハンカチを持ち歩くことにした。

「あ! 可愛いハンカチ!」

 さっそく女性社員から【可愛い】を頂いた。好きな人を振り向かせたいなら、まず同性から【可愛い】【お洒落】【綺麗】【素敵】など褒められる言葉を向けられるようになること。これもジュディさんからの受け売り。というのも、異性より同性のほうが細かいところに気がつく。よく見ている彼女たちから高評価を得られれば自信にも繋がるし、自信を持つことによって輝きを放てるようになる。……らしい。

 自信は全然持てないけど、今までの私からは大幅に進歩した。だって、同性から【可愛い】と言われたのなんて社会人になってから初めてだもの。素直に嬉しい! もっと【可愛い】と言われるよう、努力しよう!

 けれど……肝心な雪さんとは、あれ以来 話すら出来ていない。話しかけにくいのもあるけど、彼から私に声をかけることもなく、完全に距離を置かれてしまった。アプローチするにも、この気まずい状況じゃ、どうにもこうにも動けない。

 私以外の他の社員とは普段と変わりなく話している。以前まで頻繁に合っていた視線も全然合わなくなった。目と鼻の先にいるのに、心の距離が凄く遠い。

 私と距離を置いている雪さんに現時点でアプローチしても空振りに終わるだろう。だったら、この時間を自分磨きに当てたい。次に雪さんと話すとき、「変わったね」と言ってもらえるように。
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