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当機は偶然により、運命を変更致しました
第1章 到着地の状況は最悪

「今更だけど、急いでる?待ち合わせとかしてるの?」

カウンターでチケットを買うのに並んでる時、お隣さんに聞かれた。

「いいえ」

待ち合わせなんか、してない。
だって、サプライズだったんだから。
だから連絡もしていないし、スマホなんてフライトモードにしたままだ。
こんなとこに来ちゃったんだから、今日中にーー誕生日中に着けたら、充分だ。

「シート、四列か三列だけど……三列にしとこうか、嫁入り前のお嬢さんだし……あ、嫁入り前だよね?」

急に聞かれたのがなんかおかしくて、くすっと笑った。

「ええ、まあ」

「そっか、良かった!」

何が良かったのか、お隣さんはまた目を細くしてにこにこしながら、カウンターのお姉さんに三列座席の宮崎行きのバスの時間と空席を聞いていた。
すぐの時間の三列は満席、次の時間は四列で、少し先のバスなら空いてると言われ、良い?と聞かれて、頷いた。

「チケット取れたし、時間有るし……せっかくだから、なんか食べる?」

チケットと、航空会社に請求するための領収書を渡されて。
言われてみたら、お腹が空いてる。
お昼には少しだけ早いけど、宮崎まで四時間くらいかかるって言ってたから、食べとかないと夕方になる。
私達はお昼を食べることにして、駅の反対のラーメン屋さんに向かった。
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