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当機は偶然により、運命を変更致しました
第2章 涙のチキン南蛮
   *

「ほんとに、いーいホテル……!!」

そのホテルはショーゴさんの言葉で想像した以上に、ものすごく良いホテルだった。

まず、景色が最高。割と上層階で、窓から広々した川が見える。
ウェルカムドリンクが冷蔵庫に入ってるし、専用スペースに行けば淹れたてのコーヒーとかお酒とかも飲めるらしい。
最初聞いたときは良いビジネスホテルかと思ったけど、良い観光ホテルだった。ビジネスホテルとは、根本的に全然違う。

「ね?言ったでしょー?」

「ほんとに、無駄に広ーい……!」

ソファーとテーブルとテレビが有るスペースとちょこっと畳のスペース、ベッドのスペースが有って、間が引き戸で仕切れる様になってる。
トイレとお風呂は完全に別々で、トイレは勝手に蓋が開閉するやつだった。
お風呂には洗面器と椅子が有る。その上ジャグジーが付いてて、引き戸を開けたら外が見える。うちのお風呂の倍くらい広いかも……。
洗面台も広い。二人並んで歯を磨いても余裕だろう。

「だから、言ったでしょー?」

「ほんとに、二人部屋ー……!!」

二人部屋だから二人用の部屋なのに、本当、無駄に広い。
床に布団敷いたら、十人くらい楽に泊まれるんじゃない?
……でも。
一つだけ、予想と違った。

二人部屋だけど、ツインじゃない。
ツインの二人部屋じゃなく、ダブルの二人部屋だった。
 

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