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当機は偶然により、運命を変更致しました
第2章 涙のチキン南蛮
「居酒屋で、飲めないって言ってたよね?!」
ショーゴさんは床に落ちた空き缶を拾って、ちょっと潰してテーブルに置いた。
「……ちょっとなら、飲める……けど」
「ほら、どいて。手伝ってあげるから、ちゃんと寝て」
「……いや。」
「嫌って」
「このままじゃ寝れない……手伝って?」
「はいはい、手伝いますよ?だから、一旦降り……」
ベッドの脇に立ってるショーゴさんに、えいっと抱き付く。
「ちょっとなら、飲めるの。……飲むと、淋しくなっちゃうだけ」
何も言わず、私を抱き返しもしないショーゴさんに、ぐりぐりおでこを擦り付ける。
「……だから、変な男と二人で飲んだら絶交!って、友達に言われてる」
「……良ーいお友達だねー……」
ショーゴさんは溜め息を吐いて。
私の背中を、軽く抱いた。