この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
扉の向こう
第7章 久しぶりの・・・2
バーテンダーが香菜の前に二杯目のカクテルを作り、差し出す。「ありがとうございます」右手でそのカクテルを受けとる。香菜は気がつけば、スーツの男性と肩が触れてもおかしくない距離にいた。恐らく気が付かないうちに触れていたかも知れない。そう思うと少し恥ずかしい気もするが、「中学生じゃあるまいし」と自分に言い聞かせ、気にするそぶりを見せず、カクテルに口をつける。その横では、スーツの男性が静かにスコッチウイスキーの入ったグラスを口に持っていっている。何気に香菜の目に入ってくるのは、先ほどとはうって変わって静かな男性の横顔、意識して見る事の無かった真っ直ぐな目、そして琥珀色したグラスを包む力強くも滑らかな指、であった。男性はグラスを口につけた瞬間、目を閉じて口の中に広がる薫りを堪能する。ウイスキーを喉に滑らせると、静かに目を開ける。なぜか香菜には、その一連の動作がスローモーションに映った。見とれてしまっている事に気付いた香菜は「中学生じゃあるまいし」と再び自分にツッコミ、照れ隠しに再びカクテルに口をつける。アルコールがまわってきたのか、体が少し熱い。香菜は我慢できなくなり、Gジャンを脱いだ。「俺も少し酔ったのか、少し暑くなった。香菜、Gジャン貸して、俺の上着と一緒に掛けてくるから」と言って、男性は香菜のGジャンを預かると席を離れ上着を掛けに行った。上着を脱ぎ、白いシャツ姿で戻ってきた男は、まだ暑いのか、腕捲りをする。浅黒く筋肉質の腕が香菜には眩しかった。男性はさりげなく椅子を香菜に近づけ、再び隣に座る。「最近腕が締まってきたと思わない?結構硬いんだよ」と言って体を香菜に向け、右腕を香菜の前に差し出す。左手は香菜の椅子に添えられており、男性に包まれる格好となる。香菜は腕の固さを確認すると黙って頷いた。香菜は一瞬、あの腕と滑らかな指で抱かれる姿を想像していたのは、酔いのせいだと言い訳をしていた。いつもと違う香菜の反応を見た男は、ホテルまであと一押しの所まで来ている事を確信し、次の作戦に移行する手立てを練っていた。
/44ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ