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ちょうちょ
第6章 ストーリー4

琉香と別れた由衣は腕時計を確認した。

BARのオープンまであと1時間かぁ。

「私が付いてる」なんて言っていた由衣も実はBARには行ったことが無かった。
そこで、琉香の誕生日までに数回下見に行こうという魂胆である。
微妙な店だったら別の所を探すつもりだった。

そして、BARって何だか大人のイメージだった。
もっと言うと、大人の出会いの場という印象があった。

1人で飲みにいったら、声をかけられて、あわよくば…なんてことがあるんじゃないかと由衣は密かに期待していた。

このころ丁度、由衣はSNSで出会って定期的に体の関係を持っていた男性に「彼女ができた」と別れを告げられたばかりだった。

身近な人間と割り切った関係にはなりたくないし、そこそこリスクのあるSNSでもう一度出会いを探すほどのモチベーションもこのときは無く、人よりも欲求の強い身体を持て余していた。
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