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第12章 スペシャルプレゼント。

タイスケは
マイコがリュウを…連れて
この田舎町にやってきてから
本当の妹のように接してきた

そのつもりだった…。

しかし
たまにふとこんな思いが
頭をよぎる瞬間があった…

俺は
マイちゃんが
いわゆる美人で可愛いから
優しい義兄のふりを
無意識にしていただけなんじゃないか？
奔放で無鉄砲だった
弟が残した奥さんだったからじゃなく…
マイちゃんを
最愛の旦那を失った
憂いのある未亡人として
見つめていたんじゃないか？
俺には潜在的な下心があった？…のでは？

分からない…
分からない…

そんなつもりではないと
断言したいが
天地神明に誓って
一点の曇りもなく
そう言い切れたのか？


『キョウスケ…。お前、どうしてあんなに可愛いマイちゃんを残して、俺と巡り合わせたんだ？　俺にどうしてほしいんだ？』

タイスケは
マイコからのプレゼントの
チョコレートケーキを見つめながら
そうキョウスケに呟いていた。