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秘密の師範と内緒の愛弟子(ビスカスさんのサイドストーリー)
第3章 少年の秘密
「え……御稚児さん、って……」
「しょうがないでしょ!!他に、誤魔化し様が無いんだものっ!!」
「隣に住まわせるなんて特別待遇、親戚だって無理だもの!!それに、親戚どころか知り合いですら無いって、もう皆知ってるし!!」
「御稚児さん……」
「それに、アナタ、分かったでしょ?!『師範として仕事してる時は、俺はこういう物言いをしているが』、それ以外の時のワタシって、実はこういう奴なのよ!!アナタに食指が動いたり、金輪際、しないから!!御稚児さんっても形式だけよっ!!身の危険なんか針の先ほども無いと思ってっ!!」
「あのう……師範さま?」
「何っ!!!!」
「……御稚児さんって、何ですか?」
「はぁああああ?!そこぉっ?!」
自分の提案がジャナに衝撃か嫌悪か、とにかく何かしら良くない感情を与えてしまったと思っていたウバシは、へなへなと椅子の背もたれに崩れました。
「……焦って、損した…………あのね。御稚児さんってのは、お手付きって事よ」
「おてつき?ここでは、カルタも修行するのですか?」
「……ジャナっ……アナタっ……」
ウバシは、戦慄しました。