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秘密の師範と内緒の愛弟子(ビスカスさんのサイドストーリー)
第4章 天女とじゃじゃ馬
「ぶっっ?!」
「ぶわはははははは!!」
妻は天女なのに、夫は何故猿なのかと聞かれ。
ビスカスは呆然とし、ウバシは腹が捩れる位馬鹿笑いし、ジャナは引き続きじーっと胡散臭そうにビスカスを見ました。
「猿っ……猿!!猿が、猿って……猿ってば、誰が見てもやっぱり猿に見えるのねえっ!!」
「……ジャナ。殿方は、見た目じゃないのよ?もっと大切な事があるの」
奥方は、夫の見た目が猿な事は少しも否定する事なく、微笑みながら言いました。
「見た目じゃない、大切な事……?」
「分かるかしら?……ジャナはまだ子供だから、分からないかもしれないわね」
「……あ!!」
「何が大事か、分かったかしら?」
「はい!!」
奥方に、にっこりと笑顔を向けられて、ジャナははきはき返事をしました。
「理解しましたっ!大切なのは、『夜』ですねっ!!」
「え?」
思いも寄らぬ事を言われて、奥方は困惑しました。
奥方に言いたいことが通じなかったらしいと思ったジャナは、もう少し説明を付け足す事にしました。