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プロポーズ体験売り出します
第7章 目的達成につき販売終了
自分の席に戻り上司を真正面からとらえ、
自分で自分の背中を押すようにして口を開いた。
「昨日の、水神様の体験の結果を報告します」
あからさまに動揺に目がキョドっているだろうに、その様子を見ても
まり恵ちゃんは冷静な面持ちでゆっくりと頷き報告を待っていた。
「申し訳ありません。水神様のプロポーズ体験は・・
きちんとお売りできる商品にはなりませんでした。失敗です、すみませんでした」
椅子を後ろにはじいて立ち上がり、腰を90度に曲げるくらい深く頭を下げて謝った。
10秒くらいは頭を下げていただろうか。
でもその間上司は一言も発しなかった。
ゆっくりと頭を上げ立ったままでいる俺に、まり恵ちゃんは座るよう手で促した。
「とにかく、報告してちょうだい」
まり恵ちゃんが居ずまいを直したのか、椅子がきしむ音が静かなオフィスに響いた。
それに続くように、俺の漏らした吐息が広がった。
「水神さんに・・・水神さんの希望通りの言葉をかけられず・・
俺自身の言葉をぶつけてしまいました」
「それって、どういう?」
「・・・あなたを必要としている男は他にいる、不倫男に引っ付いてたって
どうにもならないだろうって、要は・・別れた方がいいっていうような事を
言ってしましました」
自分で自分の背中を押すようにして口を開いた。
「昨日の、水神様の体験の結果を報告します」
あからさまに動揺に目がキョドっているだろうに、その様子を見ても
まり恵ちゃんは冷静な面持ちでゆっくりと頷き報告を待っていた。
「申し訳ありません。水神様のプロポーズ体験は・・
きちんとお売りできる商品にはなりませんでした。失敗です、すみませんでした」
椅子を後ろにはじいて立ち上がり、腰を90度に曲げるくらい深く頭を下げて謝った。
10秒くらいは頭を下げていただろうか。
でもその間上司は一言も発しなかった。
ゆっくりと頭を上げ立ったままでいる俺に、まり恵ちゃんは座るよう手で促した。
「とにかく、報告してちょうだい」
まり恵ちゃんが居ずまいを直したのか、椅子がきしむ音が静かなオフィスに響いた。
それに続くように、俺の漏らした吐息が広がった。
「水神さんに・・・水神さんの希望通りの言葉をかけられず・・
俺自身の言葉をぶつけてしまいました」
「それって、どういう?」
「・・・あなたを必要としている男は他にいる、不倫男に引っ付いてたって
どうにもならないだろうって、要は・・別れた方がいいっていうような事を
言ってしましました」