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プロポーズ体験売り出します
第3章 最低一つは売れるはずの商品作り
このホームページをがどれくらいの人の目に留まるのか。
ネット検索する時どれくらいの人が「プロポーズ」というワードを打ち込むのか。
そこから始まる。
すべては人の目にさらされるところからこの商売が始まるんだ。

プロポーズ体験。
この突飛な商品に価値を見出してくれる人がたくさん、と言うよりは
早く出てきてほしい。数よりもまず体験者。俺はそう思っている。

「お客様はいるわよ、きっと。
 プロポーズされたくても縁がない人、少なくないと思う・・・」

「でもこればっかりはわかんなくないですか?
 ひとっつも注文ないって可能性だって」

手を叩いて喜んで見せたくせに思わずこんなネガティブな発言を返した俺に、
まり恵ちゃんはふっと笑ってこう言った。

「最低でも一人、お客がいるわよ」

えっ?と小さく叫んだ俺に目もくれず、まり恵ちゃんは
パソコンの画面を見つめてゆっくりと口角を上げていた。


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