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プロポーズ体験売り出します
第1章 ハッピーサプライズ
失礼します、と余所行きの声で呟きながら椅子に座った俺に
満面の笑みを浮かべた中年男がちょっと不気味に感じた。
「キミ、イケメンだねぇ。背も高いし、かなりモテるんじゃない?」
初っ端からそれって、まるでホストクラブのバイトの面接じゃんか。
だけどこれまた自覚していることだから、そんなことないですと
薄ら笑いを浮かべて見せてやった。
中年男の両脇にはいかにもキャリアウーマンの匂いをプンプンさせた
目力強い美人女と、穏やかそうなたれ目が愛らしいけど口元に気の強さが
感じられる地味系のオンナが座っている。
美人女が面接の始まりを宣言し、
「こちらが社長の梶原良伸、隣りが総務部長の中野まり恵、わたくしが
企画部長の佐々木京香です、ではさっそっく」と面接官の紹介をさらりと済ませ
テーブルの上で手を組んだ。
面接ではお決まりの質問をいくつか並べられ、俺も俺でありきたりの返事を返した。
デザインの勉強をしたんだからそれを活かせる仕事に就きたいなんて答えは、
愚問であるとお互い解っているのか、深く突っ込んで話が進むことはなかった。
満面の笑みを浮かべた中年男がちょっと不気味に感じた。
「キミ、イケメンだねぇ。背も高いし、かなりモテるんじゃない?」
初っ端からそれって、まるでホストクラブのバイトの面接じゃんか。
だけどこれまた自覚していることだから、そんなことないですと
薄ら笑いを浮かべて見せてやった。
中年男の両脇にはいかにもキャリアウーマンの匂いをプンプンさせた
目力強い美人女と、穏やかそうなたれ目が愛らしいけど口元に気の強さが
感じられる地味系のオンナが座っている。
美人女が面接の始まりを宣言し、
「こちらが社長の梶原良伸、隣りが総務部長の中野まり恵、わたくしが
企画部長の佐々木京香です、ではさっそっく」と面接官の紹介をさらりと済ませ
テーブルの上で手を組んだ。
面接ではお決まりの質問をいくつか並べられ、俺も俺でありきたりの返事を返した。
デザインの勉強をしたんだからそれを活かせる仕事に就きたいなんて答えは、
愚問であるとお互い解っているのか、深く突っ込んで話が進むことはなかった。