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プロポーズ体験売り出します
第6章 いよいよ、3番目のお客様
そう、ここは東京タワー。
どでかいイベントにはもってこいの場所だと今なら思えるけど、
机の上のパソコンに向かっていた時には頭の中に浮かんでこなかった。
展望デッキから自分たちが毎日せせこましく働いている街を見下ろせば、
普段の自分とは違った自分に出会えるだろうし、なんといっても気持ちを作れる。
芝居といってもプロポーズをするわけだから、
とっておきの場所を選ぶ方がより満足してもらえるはずだと思った。
「ほんとはね、さっきとっさに思いついたんだよ。
246からちらっと見えた時に予定変更しようって決めたんだ」
どんな演出でもいい。
欲しい言葉を愛しい人の代わりに言ってもらえるならという
飾り気のないリクエストだったけど、エレベーターに乗り込んだ水神さんは、
気圧でキンとする耳を抑えながら期待に胸を膨らませるように頬をあげていた。
どでかいイベントにはもってこいの場所だと今なら思えるけど、
机の上のパソコンに向かっていた時には頭の中に浮かんでこなかった。
展望デッキから自分たちが毎日せせこましく働いている街を見下ろせば、
普段の自分とは違った自分に出会えるだろうし、なんといっても気持ちを作れる。
芝居といってもプロポーズをするわけだから、
とっておきの場所を選ぶ方がより満足してもらえるはずだと思った。
「ほんとはね、さっきとっさに思いついたんだよ。
246からちらっと見えた時に予定変更しようって決めたんだ」
どんな演出でもいい。
欲しい言葉を愛しい人の代わりに言ってもらえるならという
飾り気のないリクエストだったけど、エレベーターに乗り込んだ水神さんは、
気圧でキンとする耳を抑えながら期待に胸を膨らませるように頬をあげていた。