この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蝶々と甘い蜜。
第7章 歯車が狂うとき
「結衣……」
本当は『ありがとう、嬉しい。』とすごく言いたい。すごく嬉しいけど…その反面すごく辛い。言葉の代わりに涙が流れた。
私のことなのか、奥さんのことなのか、どちらのことを呼んでいるか分からないその唇を塞ぎたい衝動にかられて、私の方から三島の唇に近づいた。
「宮園さん!!」
自分が何をしようとしていたか、福田さんの声で目が覚めた。私、今、自分から三島にキスをしようと……。そんな姿を福田さんに見られたのが恥ずかしくなって、走ってその場から離れた。
「宮園さん、待って!」
遠くへ逃げたい気持ちはあったけど、普段運動をしていない私にはちょっと走るだけで息があがって、思った以上に走れなかった。
「お、遅くなって、ごめん……!」
「え……?」
本当は『ありがとう、嬉しい。』とすごく言いたい。すごく嬉しいけど…その反面すごく辛い。言葉の代わりに涙が流れた。
私のことなのか、奥さんのことなのか、どちらのことを呼んでいるか分からないその唇を塞ぎたい衝動にかられて、私の方から三島の唇に近づいた。
「宮園さん!!」
自分が何をしようとしていたか、福田さんの声で目が覚めた。私、今、自分から三島にキスをしようと……。そんな姿を福田さんに見られたのが恥ずかしくなって、走ってその場から離れた。
「宮園さん、待って!」
遠くへ逃げたい気持ちはあったけど、普段運動をしていない私にはちょっと走るだけで息があがって、思った以上に走れなかった。
「お、遅くなって、ごめん……!」
「え……?」