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蝶々と甘い蜜。
第7章 歯車が狂うとき
別れるも何も……三島の愛する人が戻ってきたなら、身を引くしかない。目の前にいる結衣さんのことが、奥様のことが、三島は好きなのだから。
「私は……もう、三島さんに会うつもりはありません。」
「よかった。さすが、あの人は話が分かる人を選んだのね。」
「あの……」
「何?」
「三島さん、ずっとあなたのことを待っていました。あなたがいなくなって10年はずっと1人で……そのあとの10年だって指輪をつけたまま、あなたが帰ってくるのをずっと待っていました。三島さんのことが好きだから、戻ってきたんですよね…?」
こんな質問を奥様にするのはおかしいのは分かっている。だけど、さっきから奥様と話をしているとどうしても、三島のことを愛している感じが伝わってこない。
「……いいえ。愛してなんかないわ、最初から。」
「最初から…?」
「結婚したのだって、お金目的だったから。」
「私は……もう、三島さんに会うつもりはありません。」
「よかった。さすが、あの人は話が分かる人を選んだのね。」
「あの……」
「何?」
「三島さん、ずっとあなたのことを待っていました。あなたがいなくなって10年はずっと1人で……そのあとの10年だって指輪をつけたまま、あなたが帰ってくるのをずっと待っていました。三島さんのことが好きだから、戻ってきたんですよね…?」
こんな質問を奥様にするのはおかしいのは分かっている。だけど、さっきから奥様と話をしているとどうしても、三島のことを愛している感じが伝わってこない。
「……いいえ。愛してなんかないわ、最初から。」
「最初から…?」
「結婚したのだって、お金目的だったから。」