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蝶々と甘い蜜。
第7章 歯車が狂うとき
本当は聞きたいことたくさんあったけど、また明日仕事だということと、福田さんもぐったりと疲れていたので帰ることにした。
正直、私も今日のことをどう整理すればいいのか分からない。
私は……三島には幸せになってほしいと思っている。自分が身を引くことで三島が幸せになってくれるならそれでいい。だけど、今の状態で、三島は幸せになれるの?
三島と出会ってからの10年間しか知らないけど、その前は1人でずっと奥様のことを想っていたのかと思うと、切なくてたまらない。私と出会ってからだって、ずっと、思ってきたのに……。
「三島さん……」
家に帰ってメイクを落とそうと鏡を見ると、三島に塗ってもらったルージュが取れているみっともない唇が写っている。
人差指で唇を触ると、フラッシュバックで三島にルージュを塗ってもらった時のことを思い出した。ひんやりとした指、優しい眼差し、壊れものを扱うような丁寧な接し方…会いたい、三島に会いたい。
子宮がどんどん熱くなるのがわかる。
もう、三島の形になっている子宮が、三島を欲している。
メイクも直さず、財布も携帯も持たず、部屋の鍵だけを持って家を飛び出した。
正直、私も今日のことをどう整理すればいいのか分からない。
私は……三島には幸せになってほしいと思っている。自分が身を引くことで三島が幸せになってくれるならそれでいい。だけど、今の状態で、三島は幸せになれるの?
三島と出会ってからの10年間しか知らないけど、その前は1人でずっと奥様のことを想っていたのかと思うと、切なくてたまらない。私と出会ってからだって、ずっと、思ってきたのに……。
「三島さん……」
家に帰ってメイクを落とそうと鏡を見ると、三島に塗ってもらったルージュが取れているみっともない唇が写っている。
人差指で唇を触ると、フラッシュバックで三島にルージュを塗ってもらった時のことを思い出した。ひんやりとした指、優しい眼差し、壊れものを扱うような丁寧な接し方…会いたい、三島に会いたい。
子宮がどんどん熱くなるのがわかる。
もう、三島の形になっている子宮が、三島を欲している。
メイクも直さず、財布も携帯も持たず、部屋の鍵だけを持って家を飛び出した。