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蝶々と甘い蜜。
第10章 切ない想い
「結婚式の日……三島は私があの人の手を離したと言っていたけど、違うの。」
「どういうことですか?」
「何とか憂鬱な結婚式も終わって着替えをするってなった時、あまりに顔色が悪かったんでしょうね。声をかけてくれたの、大丈夫かって……だけど私甘えることができないから、大丈夫って言ってしまって。」
奥様の美しい大きな瞳が少しづつウルウルしてきて
でも流さないように必死に上を向いている奥様の姿は
甘え下手な人柄がわかる。
「一度手を離したけど、私、あの人の袖をつかんだの。精一杯の私の甘えだった。だけど、取引先の人が声をかけてきてしまって……“また後で”って手を離されてしまった。」
三島からすればなんてことはないことだったのだろう。
また後で奥様に会えると思っていたのだから。
だけど奥様からしたら勇気をだして甘えたその手を離してほしくなかったのだろう。
「どういうことですか?」
「何とか憂鬱な結婚式も終わって着替えをするってなった時、あまりに顔色が悪かったんでしょうね。声をかけてくれたの、大丈夫かって……だけど私甘えることができないから、大丈夫って言ってしまって。」
奥様の美しい大きな瞳が少しづつウルウルしてきて
でも流さないように必死に上を向いている奥様の姿は
甘え下手な人柄がわかる。
「一度手を離したけど、私、あの人の袖をつかんだの。精一杯の私の甘えだった。だけど、取引先の人が声をかけてきてしまって……“また後で”って手を離されてしまった。」
三島からすればなんてことはないことだったのだろう。
また後で奥様に会えると思っていたのだから。
だけど奥様からしたら勇気をだして甘えたその手を離してほしくなかったのだろう。