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蝶々と甘い蜜。
第11章 青いバラ
友達の智美や神盛さんの子供たちの成長を見ていると
可愛いな、欲しいなって素直に思う。
だけど、私は――
私の子宮は三島を欲している。
この10年間、私に声をかけてくれた人は何人かいた。
付き合ったりもした。
だけど身体を重ねれば重ねるほど
三島のことを思い出してしまう。


そんな自分に嫌気がして
ここ数年お付き合いはお断りしている。


「どうしているのかな……」


まさか自分が研究職の仕事をするなんて
思ってもみなかった。
だけど今の私には研究職が向いている。
ここ、日本にいたら
なおさら三島グループのニュースは耳に入る。
だけど、仕事をしていたら
ニュースを見る暇もない。


便利な世の中だから
検索すればニュースはたくさん出てくるだろう。
だけど、あえてそれをしてこなかった。


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