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蝶々と甘い蜜。
第2章 契約
心の声が聞こえてしまったのだろうかと一瞬疑った。
それとも顔にそういう風に書いていたのだろうか。


「水を飲みなさい。」


「あ、ありがとうございます。」


「それも普通の水だ。君は過呼吸になっていたから落ち着かせるためにキスをしただけだ。あと、このバラの香りに酔ったのだろう。これは特別なバラだから……。」


三島が胸につけていた青いバラは
ガラスのケースに入れられていて
大事に保管されていた。
確かにあのバラは……香りが強かった。


「青い…バラってないんですよね?」


「染めればここまで綺麗な青いバラになる。だが、これは特別に今日の日に作ってもらったまだ世に出ていないバラだ。」


「花言葉は奇跡…ですよね?」


「花言葉を知っているのか……やはり私の目に狂いはなかった。私は花が好きな女性とは気があう。」


「え?」


「……私と契約しないか?」


「何の……契約ですか?」
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