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蝶々と甘い蜜。
第2章 契約
「さすが甲斐が選んだだけの女だ。私好みの女だ。」


「知ってたんですか…?」


「君はこの出来レースに乗るんだね、じゃあッ――」


「何をッ――」


“ぽたぽたぽたッ――”


三島は近くにあったガラスの破片で右手の人差指を切って血を垂らしている。


「君は花に詳しかったね。白い花言葉の意味を知っているか?」


「純潔……」


「そうだ……それから?」


「それから……約束を守る……」


「そうだ……」


その白いバラに三島は自分の血液を上から垂らす。
白いバラがどんどん赤いバラになっていく。
私の血液と三島の血液が混ざって――
これからの2人の関係のようだ。


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