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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第12章 愛を識るとき
ここを素通りにして流されたくはない。彼の本心を知りたい。
異国に来て彼の一方的な言葉と行為だけを受けてきた。もしもそれらにその先が伴うのなら・・・話しは、大きく変わっていく。
「もう、何度も伝えたつもりでいたのにな・・・」
「え・・・・・・っ」
彼の表情が少しすましたものとは、異なる。
「何度も言ったつもりでいた。」
「私を、〝好き〟って・・・ですか?」
「ああ。君には、届いていなかったのか?」
不安そうにエメラルドの瞳が陰る。そんな姿を見たら〝勘違い〟してしまう。
「私は、〝初めて〟を奪った責任とか・・・親が決めた相手との結婚をしたくないから・・・・・・だって、勝手に思っていました。
本当に、〝私が好き〟なんですか?」
初めてと言えるかも知れない語らいのときだった。