この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ソレは、そっと降り積もる・・・。
第16章 障害物狂想曲━ アフェッツオーソ ━
「はい。珱月さま、まずは・・・マリーを守って下さってありがとうございました。」
「え・・・マリー、ですか?」
「はい。私は、彼女に想いを寄せています。今回珱月さまが受けた傷は、計り知れません。しかしマリーに危害が加えられなかったのは、珱月さまが守って下さったからです。ですから次は、私が珱月さまを守らせて下さい。」
青年の言葉に自分がメイドを守ったのは、間違いでなかったと改めて思えた。
「ジェイドさんは、マリーが好きなんですね。私は、〝守った〟とは言いえないですけど・・・そう言ってもらえて少し気持ちが楽になりました。」
ジェイドの気持ちが嬉しかった。しかし国王の護衛をしないで自分の護衛をしてもらう訳には、いかない。
そこは、きちんと線引きをしなくてはならないことだ。
優しさの音の流れ。