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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第20章 ソレは、伝説の・・・
王さまの3人の王子は、亡くなり1人の王女も疫病に倒れました。王妃さまは、神さまに毎日祈りを捧げて国と王女の回復を願いました。
しかし飢饉も疫病も止まることを知らず国を飲み込んでいきました。厳しい季節を迎える頃には、国の人口は、3分の2にまで減少していました。
王さまは、隣国に援助を頼んだのですがずっと豊だった国を妬み狙っていた隣国は、飢饉と疫病で滅びてしまえば簡単に手に入ると考えて誰も助けては、くれませんでした。
そんな吹雪のヒドい夜に1人の少女が海岸に打ち上げられました。飢饉と疫病で自分たちも大変だと言うのに民たちは、少女を助けました。
少女は、王宮に運ばれ手当を受けました。幸い大きなケガもなくまもなく少女は、元気を取り戻したのです。
少女は、〝クロエ〟と名乗りました。近隣や自国では、見かけない漆黒の瞳と髪を持っていました。