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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第21章 朝には、甘い一時を
「ん・・・・・・」
「珱月、おはよう。」
先に目が覚めて彼女の可愛らしい寝顔を見つめていた。こんな褥の過ごし方さえしてこなかった自分は、ずいぶんと損をしてきたと思ったし残して来た相手に今更ながらに申し訳ないと思えた。
「お、はよう・・・ございます。」
「今日は、休みだが・・・出掛けてくる。」
嘘は、付きたくない。しかし場所まで教えると心配を掛ける。
「そう、ですか・・・お気をつけて。」
「なんだ、寂しいのか?」
彼女の反応に思わず期待してしまう。
「まさか。」
「そうなのか?残念だな・・・」
「えっ?」
「嫉妬してくれるまでには、まだ想ってくれていないんだな。」
「そ、そんなっ!流されて〝好き〟だなんて言いませんっ!!」
彼女がムキになって反論してきてくれた。