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ソレは、そっと降り積もる・・・。
第23章 宿り木の下で偽りの口付けを
「ミエリア、さま・・・・・・??」
「今日・・・別れなかったことを、後悔させてあげますわ。それとこのビデオは、差し上げますわね。あなたを傷付けられないのなら、用なしですもの。」
「あの、・・・〝なにを〟なさるおつもりですか?」
彼女の負の感情に更なる油を注いでしまったことに今更ながらに気が付いた。
「楽しみに、していて下さいませね・・・〝黒髪の乙女〟。私は、婚約を破棄する気などありません。誰がなんと言おうともこの婚礼は、挙げてみせます。
そうしてあなたを側室に迎えて差し上げますからね。」
鞄を持って彼女は、にこやかに微笑んで立ち上がる。
「ああ・・・そうだ。」
バシーーンッ 不意をついての平手打ちだった。
「っ?!!」
「これくらい、しておかないと・・・腹の虫が治まりませんわ。」