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第25章 　想い合うと云うこと

　　


「そうか･･･そう言うものなのか。」


　自分は、両親だけでなく一族との関係にも冷め切っていたので一般的な愛ある家庭の雰囲気や行動をしらない。


「ふふ、そう言うものなんです。私は、あちらではまだ未成年ですから。婚姻には、両親の承諾が必須条件なんですよ。知りませんでした？」


「そ、そうか･･･」


「こちらは、親が決めたらいいんですか？未成年って･･･括《ｸｸ》りあります？」


「ああ･･･深くは、ないかな。ここは、まだ物だけが近代化したって言うか･･･少し文化が遅れてて。自由な発想があんまりないんだ。
　前にも言ったが添い遂げる相手は、基本的に親や一族が決める。ましてや直系の本家となると殊更《ｺﾄｻﾗ》閉鎖的になる。
　一般市民は、恋愛結婚もいるがやはり未だに見合い結婚が主流だ。自由がないんだ。」